いぼ、みずいぼの治療について

 子どもに多く見られる皮膚病の中にウイルス感染によるいぼ、みずいぼがあります。診断はそれほど難しくありませんが、その治療に関してはしばしば対応に苦慮します。
 いぼに対する一般的な治療は液体窒素療法、みずいぼに対する治療はピンセットによる摘除(つまみとること)です。いずれの治療にも共通することは痛いことです。多くの子どもはその治療の痛さに泣き叫んだり暴れたりします。また両疾患とも一度の治療で完治することはあまりありません(何回か治療をしなければなりません)。また、いずれもウイルス疾患なので将来的には抵抗力がつけば治ります。しかし、いつ治るかははっきりわかりません。治療をしなければしばらくのあいだ症状はひどくなったり、他の子どもにうつす可能性があります。治療をするのであれば少しでも数の少ない時期に行なったほうが子どもの苦痛も少なくてすみます。
 実際の外来では上記の内容をお母さん、子どもさんにお話してどうするかを決めます。お母さんが「治療をしてください。」あるいは「子どもが痛がるのはかわいそうなので治療は止めておきます。」とはっきりと意思表示をしてくださる場合もあれば、お母さんが子どもさんに「どうする?」と聞いて子どもさんに一任される場合もあります。子どもさんに一任すると大抵の場合治療は止めることになります。
 かつては外来に来られた時点で治療を希望しているものと考え、無理やり子どもを力づくで押さえて治療を行なっていました。現在、当院ではインフォームドコンセントを大事に考えていますので治療をするかどうかの選択権は患者さんに委ねています

(蛇足)時々、「いぼ(みずいぼ)の治療をする時に痛み止めのテープをしてください。」とお母さんから言われることがあります。一部の医療機関では痛み止めのテープが実際に使われているためですが、痛み止めのテープは保険適応になっていませんし、範囲が広いときに全部にテープを貼るのは副作用の面から非常に危険です。実際に使われている痛み止めのテープはその医療機関でサービス(無料)で使用されているものですが、当院では使用しておりませんので何卒ご了解ください。

ホームページ更新について

 平成18年4月27日ホームページを大幅に更新しました。更新に伴い皮膚アレルギー相談コーナーは中止させていただきました。お役立ち情報ファイルのコーナーでは皮膚のアレルギーに関するものを中心にいろいろな情報を掲載しています。ご一読ください。
 尚、メール相談につきましては現在受け付けておりませんのでご了承ください。

アレルギー検査のご案内

 当院では、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎(かぶれ)、じんま疹の方を対象に血液検査(IgE)、皮膚テスト(プリックテスト、パッチテスト)などのアレルギー検査を行なっております。
 特に下記に当てはまる方は一度検査をご検討ください。

①乳幼児のアトピー性皮膚炎で食事によって症状が悪化する場合
 (特にステロイド外用剤で症状がうまくコントロールできない時)
②中~重症のアトピー性皮膚炎で悪化因子を特定できていない場合
③成人のアトピー性皮膚炎で一度も検査を行なったことのない場合
④ステロイドの外用を続けても治らない湿しん(かぶれ)
⑤明らかに食事が原因と思われるじんま疹
⑥金属アレルギーが疑われる方

スキンケア商品の取り扱いについて

 当院では、石けん、シャンプー、リンス、日焼け止め、化粧品等、お肌の弱い敏感肌の方のためにコンテス社製品、資生堂2e(ドゥーエ)シリーズ、NOV セルニューシリーズをお取り扱いしています。 これらの製品ではご使用中に万一かぶれを起こした場合、メーカー各社の協力により製品の成分を提供してもらい、パッチテストでかぶれの原因成分の検索を行うことができます。かぶれの原因成分を見つけることができれば、以後その成分が含まれていない製品を使えばかぶれないようになります。


外来診療の概要

  • 治療指針
  • 主な診療の現状
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