アトピー便り20:医者によって違う?

 アトピーの患者さんならびにお母さんによく「医者によって言われることが違う。どれが正しいのか分からない」と言われます。例えば一目でアトピーと思われるようなケースでアトピーの説明をしていると、「今までアトピーとは一度も言われたことがない。前の医者には乾燥肌としか言われていない。」と戸惑われることがあります。特に以前に小児科を受診したことのある、アトピーの小児のお母さんからよく言われます。これは、アトピーはアレルギーによっておこるため治らないものだと多くのお母さんに深刻に受け止められているため、小児科医および一部の皮膚科医が意識的に乾燥肌という表現で説明を行なっているためかと思われます。小児のアトピーは7~8割は症状が軽く、たいていの場合経過とともに症状は軽くなり、ひいては多くは治ります。アトピーは皮膚のバリア異常による乾燥肌がきっかけとなって起こる湿しんでもあり、小児のアトピーでは症状の軽い場合には乾燥肌と言っても問題はありません。
 一方で、アトピーの一部の重症例は明らかに単なる乾燥肌とは異なり、アレルギーが関係していることも多く、しっかりと適切な治療を続けなければ治りませんので注意が必要です。前医を受診した時と当クリニックを受診した時の症状に変わりがなければ、先述の乾燥肌かアトピーかについては、軽いアトピーで余計な心配をお母さんにかけまいとするのか、軽いアトピーがひどくならないように注意を払いながらきちんと治療をしていくように促すのか、治療する医者の方針の違いが言葉の違いにつながったものにすぎず、大差はないものと思われます。
 当クリニックでは症状の軽重を問わずアトピー性皮膚炎の診断基準に基づきアトピーと思われるものはその旨患者さんならびにお母さんに伝えています。

2012/5/9

連休明けに思うこと

 ゴールデンウィーク明けの月曜日は普段とは異なり、多くの患者さんに受診していただきましたが、翌日(火曜日)はすぐに平常時に戻っていました。月曜日に受診していただいた初診の患者さんについては、その他の日に来ていただいたらじっくりと診察ができるのになと少し心残りでした。土曜日以外の午前中や午後の1時30分~3時に来ていただけたらゆっくりお話聞けるのにと・・・。これは診療時間の終わり間近に来られる患者さんにもいつも思うところです。
 しかし、患者さんにとってはその時にしか受診できないことも多く、アメトーークで家電芸人のひとりチュートリアルの徳井義実さんが「買いたい時が買い替え時」と絶叫していたのが頭に浮かびました。
 自分に置き換えてみても、こうしてホームページを更新するのも好きな時に行っているわけで患者さんにだけいろいろ望むのも自分勝手だなと反省する火曜日でした。

2012/5/8

がんばれ愛媛FC

 つい先だって愛媛FCの試合をテレビ中継で観ました。パスサッカーは観ていて楽しく、しかも首位の湘南に勝利を収めて久しぶりに気分爽快でした。解説者はJ1昇格が狙える実力と評していましたが、確かに素人目にも今後に期待を抱かせるものでした。高校野球の愛媛勢、プロ野球のジャイアンツとひいきのチームがことごとく不振を極めるなか、愛媛FCは一服の清涼剤となっています。今もなお松山は野球どころとしてプロ野球公式戦、オールスター戦開催とイベント目白押しですが、今年は愛媛FCもみんなで町をあげてサポートしていきましょう。

2012/5/2

アトピー便り19:外来便り(2012年春)

 汗に伴う皮膚のトラブルが目立つようになっています。あせもは幼児だけでなく、日光によって大人でも見られることがあります。アトピー性皮膚炎も汗によってひどくなりますので、季節の変わり目のこの時期は急激に悪化するケースも増えています。汗に対するスキンケア、早めの治療を心がけてください。

2012/5/2

アトピー便り18:アトピー性皮膚炎治療研究会&日本皮膚科心身医学会より

 外来を休診させていただき出席したアトピー性皮膚炎治療研究会からはや1週間が過ぎました。今回も非常に多くのことが勉強になりましたが、特にステロイドの使用量については目からウロコが落ちる思いでした。重症の場合には治療開始時のステロイド外用剤の必要量は思いのほか大量であること、減量する時期を急ぎすぎないことが大事だと再認識しました。そのほかにアトピー教室の紹介も印象的で、とても参考になりました。当クリニックでも過去に小児のアトピーのお母さんを対象に何回か開催しておりますが、もっと頻回に開催するには勉強会の対象を重症の成人アトピーの方にも広げたり、開催日時を土日に変更したりするなど、再検討をしなければならないと思いました。
 翌日開催された日本皮膚科心身医学会でも内容はアトピーが中心で、興味深い実際の症例のプレゼンテーションが数多く予定されていたのですが、帰りの飛行機の関係で出席できなかったことが大変残念でした。主に教育講演に出席しましたが、その中では講師指導のもとでのコーチングの体験実習が印象的でした。

2012/2/11


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