STAP細胞の話題も最終局面を迎えつつあるようですが、一連の動きからは何度となく現れては消えた秘伝の外用剤のことが思い起こされます。ステロイドを含まないアトピーに効く特別な薬ということで大々的にアナウンスされていた付け薬が成分分析の結果ステロイド、しかも非常に強い、あるいは最強のものが含まれていたことが後日判明したというものです。これらは民間療法の薬としてではなく、医療機関で処方されており、使用していた患者の方々は大変失望されたことだろうと思います。
民間療法の薬は有効性の有無にかかわらず、科学的なデータが乏しいために医学的には受け入れられていないものが数多くあります。ところが、中にはあとから有効性が科学的に実証されるものもあり、すべてが否定されるものではありません。
STAP騒動の現在の流れは秘伝の薬に置き換えれば、ステロイドの入っていない秘伝の薬を監視下でこれから作成者本人に作ってもらうといったものかと思います。民間療法の薬での先述の実証試験のような動きであれば理解できますが、専門の研究機関で起こった出来事に対しての現在の動きには大変違和感を覚えます。
2014/7/1