多くのアトピー患者さんは汗でかゆくなり、引っかいてしまい症状が悪化しがちです。特に幼小児では水いぼ、とびひが多くみられる時期ですが、アトピーの子どもさんは皮膚のバリア機能が弱いため水いぼやとびひにもかかりやすく、重症化しやすい傾向にあります。シャワーなどの汗のケアと早めのアトピーの治療を同時に行うことがとても大事です。
尚、掻きこわしがひどい場合にはアトピーが悪くなっただけなのか、とびひや単純ヘルペスなどの感染が起こっているのか、簡単には区別ができません。このような場合には治療を行って経過を見ながら診断をしていきます。従って、良くならないからと再診することなく皮膚科を転々とすることは却って症状の悪化を招くことになりますのでご注意ください。
アトピー患者さんにとっては乾燥で症状が悪化する冬とともに夏はつらい時期ですが、汗対策、紫外線対策を十分に行って、しばらく続きそうな猛暑を乗り切りましょう。
2010/8/18