アトピー便り

アトピー便り118:問診票について

汗をかく機会が多くなりアトピー性皮膚炎の症状が悪化する方がさらに目立つようになりました。気温の上昇、アウトドアの活動が増えるに伴って、アトピー、皮膚のトラブルは増えてきます。早めの治療を心がけてください。

先だって他院で単純ヘルペスの治療を受けていた患者さんが混み合っていた(問診票に記載あり)ということでこちらに来られました。当クリニックではこのようなケースはよくありますが、先ず前医でどのような治療・説明を受けていたか確認します。(症状も含めて)きちんと確認できればご要望通りに機械的に時間を費やさずに前医に準じた処方をします。一方で、治療していても良くならない、悪化した、あるいは説明を聞きたい、セカンドオピニオンを求めたいといった患者さんも中にはいらっしゃいます。特に初診時はこちらのコミュニケーション能力が低いこともあって意思の疎通が十分にとれない場合も多々ありますので、患者さんのご要望に少しでもお応えすることができるように問診票を活用しています。
花粉ー食物アレルギー症候群の診断に至ったある患者さんは食事後にじんましんがでたということでその日のうちに検査希望で受診されました。過去の食物アレルギーを疑わせるエピソードを診察時に直接お伺いしましたし、問診票で花粉症と治療歴がわかりましたので、真っ先に花粉ー食物アレルギー症候群の可能性を考えて検査をしました。すぎ、ヒノキの他、はんのき、リンゴ、セロリ、もも、豆乳アレルギーを示すGly m4などが陽性でした。当日の食事で検査が陽性だったものは確認できませんでしたので、今後もいろいろ注意が必要な旨お話しました。
このように問診票は診療、診断の一助になりますので、できるだけご記入していただければと思います。尚、診療終了時間間際に受診される方につきましては問診票なしで診察していますのでお含みおきください。午前の診療終了時間は12時になっていますので、特に土曜日に受診される患者さんはご注意ください。

(蛇足)ゴールデンウィークの直前のお話ですが、じんましんで他医を前日に受診した(処方あり)患者さんが当クリニックを受診されました。問診票によればセカンドオピニオン目的で受診されていました。前医ではアレルギーとは言われておらず、アレルギーを心配して受診されていましたので、食事内容、食事とじんましんが出る時間的な関係について詳細(問診票に記載なし)を伺おうとしました。その際何度か聞き直したところ、「さっきも同じことを言ったのに何度も聞き間違えてやる気が無いならもういい」と怒ってそのままキャンセルして帰られました。このような行き違いも問診票に直接詳細を記載していただいていれば防げたかもしれません。そのやりとりの中でも結局アレルギーを疑わせる的確な情報は何も得られなかったので検査にも至っていませんし、おそらくアレルギーではなかったのだろう(ひょっとすると問診に終始して検査をしようとする素振りもなかったので前医と同じような状況で切れたのではないか)と思っています。

2024/5/5


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