アトピー便り

アトピー便り52:受診後の問い合わせについて

診察を受けられた後、当日もしくは翌日に問い合わせの電話をいただくことがあります。伝え忘れや聞き忘れによるものは改めてお話すればあまり問題になることはありません。ところが、お薬を塗ったり、飲んだりして症状が悪くなったので、薬が合わないのではないか、どうすればよいかといった問い合わせにはどうすべきか迷うことがあります。電話の情報だけでは症状がわかりませんので基本的には翌日以降再診してもらうのが良いのですが、週末や祝日の前などの場合にはすぐに受診ができない場合もありますし、アトピー性皮膚炎の場合には症状が悪化している場合には皮膚の感染もおこしやすくなっていて、単純ヘルペス感染症であるカポジ水痘様発疹症や細菌感染症であるとびひなどが一緒に起こると湿しんの治療を続けると却って悪化しますのでその時点で見極めをするしかありません。
アトピー性皮膚炎に限らず、皮膚症状が軽症ではない場合で、受診後に皮膚症状が悪化したり、高熱など、全身症状を伴う変化が出たりした場合の問い合わせには特に苦慮します。時間があれば再診してもらい、症状の見極め、治療を再検討した上で必要であれば基幹病院皮膚科や小児科に紹介させていただきます。週末など時間の余裕がない場合には電話の情報から全身症状が皮膚と関係がないと考えられる場合には小児科をそのまま受診してもらうこともあります。
症状が良くならない(特に重症、急激に悪化する)場合には、時間や費用などの関係から電話問い合わせで済ませたり、転医したりするというお気持ちもわからないこともありませんが、月曜日から金曜日までの朝一番の時間に再診されれば必要に応じて午前中に紹介可能ですのでできる限り最初に診てもらった皮膚科を受診されることをお勧めします。ただし再診時に経過観察に終わる場合もあり、この時点で了解、納得できない場合には転医を考えられた方がよろしいかと思います。その場合にも勝手に転医するよりも基幹病院にセカンドオピニオンを求めて紹介状を書いてもらう方が得策です。尚、症状、状況によっては基幹病院に紹介しかねる場合もありますのでご了解ください。

2016/10/4


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