アトピー性皮膚炎では汗をかくと症状がひどくなることが多く、外来でもあせもができたと言われることがよくあります。長期にわたって通院しているアトピーの子どもでは、よく見るとあせもではなく、アトピーの湿しんがひどくなっているケースがしばしばです。アトピーでは汗のアレルギーがあると言われており、首のまわり、肘の前、膝の裏、手首、背中など汗のたまりやすい部位がアトピーの好発部位にもなっています。
夏場にシャワー浴を励行したアトピーの子どもは一般のアトピーの子どもに比べて明らかに症状が軽いという報告があります。このように汗のスキンケアはアトピーの症状悪化を未然に防ぎますので心がけてみてください。但し、石けんでの洗いすぎ、タオルでのこすり過ぎは皮膚のバリアを壊してアトピーをかえって悪くしてしまいますのでご注意ください。
夏場は日光に当たったり、いろいろな状況によってあせももよく見られます。あせもかアトピーの症状か区別のつかないときには早めに皮膚科専門医を受診されることをお勧めします。
2012/7/16